「ゆりかごから墓場まで」を新人で経験

大変な時に採用されてしまったなぁ・・・

というのが正直な感想でした。

平成20年に市役所に採用された最初の配属は、障害者・一人親家庭・子どもへの「福祉医療費助成制度」を行う医療給付係でした。
そこでは同時に75歳以上の「後期高齢者医療制度」を担当していました。
まさに「ゆりかごから墓場まで」の全ての年齢層が対象の係でした。

配属日当日に市町村が運営者だった「老人保健制度」からできた新たな医療制度だったので、辞令を頂いて挨拶をしに自席に行ってみると、電話や窓口で大混乱していました。

とりあえず窓口や電話に出てみる

事務の流れは福祉医療も後期高齢者も基本は同じで、窓口にみえるお客様(あえて「市民」とは言いません)に申請書を書いていただき、審査をして給付を行うことです。

先輩の後ろについてメモを取り、何を話しているのかを聞いて盗む。
そして、窓口に出てみる・・・のですが、申請書の数が多過ぎて、どこに何を書くのかがまず分からない。
また、当時はマスコミで後期高齢について色々と取り上げられていたので、夜のニュースを見ると明日電話での問い合わせも多いんだろうな・・・と憂鬱になりました。

そんな覚えが悪い私がなんとか一人で窓口をこなせるようになったのは、上司や先輩が親身になって優しく(時に厳しく)教えて頂いたおかげで、今でも頭が上がりません。

①福祉医療費助成制度
障害者・一人親家庭・子どもの方が医療機関にかかると、かかった分が無料になる制度です。
現在は三重県も窓口負担が無料の「現物給付方式」ですが、当時は「償還方式」という後からお金が戻ってくる方法でした。
主な業務は

・申請を受けて、資格を持っているという受給資格証の発行
・医療機関から領収証明書の受け取りと入力
 ※平成26年4月から、県内の各医療機関から国保連合会を通してデータで受け取り
・高額になった時の高額療養費や家族療養費附加金(附加給付)の計算
・助成額を確定し、2〜3ヶ月後に指定口座へ償還

です。

②後期高齢者医療制度
保険者は都道府県単位の広域連合で、市の業務としては

・年齢到達以外の転入・障害認定などでの保険証の発行
・高額療養費の口座申請
・保険料の年金天引き(特別徴収)と納付書・口座振替(普通徴収)の通知
・亡くなった時の葬祭費の申請

などです。

窓口にみえた方を笑顔で帰したい

窓口には色々な方がみえます。
産まれたばかりの乳幼児の保護者や、障害を持って毎月医療機関にかかる方、後期高齢者のご家族を亡くされた方などなど。

お客様の貴重な時間を使って市役所の窓口に来ていただくには、何かしらの理由があります。
ただ、資格の申請や保険証の発行だけでなく、

・毎月県外の医療機関にかかって、領収書を持ってこないといけない
・医療費の助成額が合っているのかを知りたい
・保険料の納め方が分からない
・保険料を少ない年金からどうして天引きするのだ

とお金が関わる分、時に厳しい言葉を投げかけられることもあります。

こんな時、売り言葉に買い言葉をしても仕方がないので、

・なるべく笑顔で話す
・何を伝えたいのかを、相手の目を見て聴き、手元で要約する
・相手に合わせた分かりやすい言葉、口調で話す
・どんな方にも最後には「ありがとうございました」で締める

ことを心がけていました。

公務員=サービス業?

お客様が厳しい言葉になるのも、困っていたり勘違いをしていたりするだけです。(中には話を聞いて欲しいだけの、毎日来る常連さんもみえますが。笑)
それが解決したり納得していただければ、大概の場合は笑顔で帰っていただけました。

基礎知識をつけた上で、窓口や電話に積極的に出てみる。
最初はうまく説明できなくても、ある程度経てば自分流の「形」ができてきます。

公務員はいわゆる「サービス業」ではありませんが、私は「サービス業」という意識で窓口に立っています。
窓口に配属されたら嫌だなと思わずに、どうしたらお客様に喜んでもらえるか、笑顔にさせられるかを「楽しむ」ことが、結果としていい窓口対応につながると信じています。

やはり人間、笑顔でいたいですよね。

この記事を書いた人:松井勇樹

松井勇樹

個人的に「OTONAMIE」というウェブマガジンのライターもしています。

関連記事

  1. 仕事ができる人の条件

  2. 上杉鷹山式業務改善

  3. 「地域活動」のはじめの一歩

  4. 仕事ができる人の条件 第2弾

  5. 朝に自分をリセットする

  6. 市町村と都道府県の違い