今日は公務員をやめたい、と思ったそのときにどう考えるかを書いてみます。
【公務員の退職後キャリア】
公務員をやめたいという人が多くなってきています。昔から一定数はいたのだと思いますが、転職が当たり前となってきた世間の風潮や、長引くコロナ禍による閉塞感が、背景にあるように感じます。
別の自治体の公務員として転職する方、公務員から民間企業への転職する方など、退職後のキャリアも様々です。なかには独立する人もいて、多様なキャリアがあるなと感心することもあります。
それぞれの人生の選択なので、新たな一歩を踏み出す方へは応援したい。終身雇用が当たり前である(であった)公務員の社会。公務を飛び出し、よりよい社会や人生のために、踏み出す姿勢は素晴らしいと思います。また、公務の厳しさの心身が疲弊して退職を余儀なくされている方もいるかもしれません。
【公務員だからできること】
若手を中心に、古い慣習や理不尽な異動などに嫌気がさして、辞めること方も多いようです。
公務員をやめたい、と思ったそのときには、【公務員だからできないこと】よりも、【公務員だからできること】を振り返ってほしいと思います。
まずは、業務での社会貢献です。民間企業もたくさんありますが、公務にしかできない仕事がたくさんあります。医療の体制づくり、福祉の給付。利益にならないところでも社会と繋がって支えていく。ここに公務の魅力があるのではないかと思います。
もうひとつは、仕事外でやりたいことの実現です。公務員は身分が安定しています。私生活でやりたいことを実現するためには、生活の安定は重要です。基礎となる仕事があるからこそ、私生活を楽しめる。それは育児かもしれないし、趣味かもしれないし、地域活動かもしれない。実際に現役の公務員でも本を出版したり、大学の講師をしたり、副業で地域活動したりたくさんの実践があります。
【公務員ブランド】
やめたいと思った人は、公務員だからできることで、やり残したことはないか、という観点でチェックしてみてください。信頼できる上司や先輩の経験談を聞いてみるのもいいと思います。若手の人が知っている以上に公務員の世界は多彩です。
公務員だからこそ持てる【公務員ブランド】を実感してから、卒業する方がいいのではないかなと思います。
【公務員を続けるという選択】
わたしも公務員をやめたいと思ったことがないわけではありません。きっかけは、なかなか評価されない自分へのいら立ちであったり、ともに苦楽を共にした同僚の突然の退職だったりしました。
それでも、いまは公務員の世界にいるという「選択」をしています。それはまだやるべきことが残っていると感じているからです。
「選択」と書いたのは、公務員しかできない自分ではいたくない、という思いからです。いつでも転職できるスキルや経験を蓄えた上で、あえて公務員を続けるという状況をこれからも続けたいです。