「赴任先はA市立B中学校です。」(※1)
「分かりました!・・・」
やっぱり中学校だった・・・。
教員採用試験に合格し、教員になることは決定していた。
その最終面談で聞かれた。
「ケイさん、小学校で試験受けていますが、もし中学校に勤務することになったらどうしますか?」(※2)
「頑張ります!」
満足気な面接官の顔。
「頑張ります。」って言うしかない。
「困ります。」なんて言える訳がない。
田舎の小さな小学校の先生になることを思い描いていた。
でも見てしまった。
面接官の持っていた私の面接シートの隅に「中」という文字が書かれていたのを・・・。
「もし中学校に勤務することになったらどうしますか?」
その時にはもう決まっていたのだ。(※3)
こんな不穏な状況でスタートした私の教員生活。
波乱万丈にならない訳がなかった(涙)。
第2話に続く。
※1・・・新採の場合は、教育委員会から直接、赴任先について連絡があります。
※2・・・都道府県によっては、受けた採用試験の種類に関係なく、小学校・中学校間の異動がある所があります。(もちろん免許を持っていることが前提です。)
※3・・・教員の人事は2月半ばには決まっているものと思われますが、校内内示があるのは3月中旬過ぎです。
☆私が勤務してきた都道府県、自治体の学校についての話になりますので、全国的に共通するものではないことをご了承ください。また、こちらに書かれていることは、私の主観による内容(その時の気持ちなど)も含まれており、全ての教員の思いを代弁する内容ではありません。「ある教員の物語」としてお読みいただきますようお願い申し上げます。