行政マンとして損はない「局庶務」という仕事 | 隣の公務員

行政マンとして損はない「局庶務」という仕事

姫路市観光企画課の金治です。

私は今、入庁9年目(うち育休4年、実質5年目)の主事で、今春から「観光交流局」という局の全体の庶務を担当しています。

今回は、「局筆頭課の庶務」という仕事について紹介したいと思います。(姫路市では、局‐部‐課という組織構成になっています。)

局庶務の仕事は、大きく以下の三つです。

①他局からの照会・回答の取りまとめ

姫路市には、観光交流局の他に、総務局や財政局など21つの局(教育委員会事務局や会計管理者を含む)があります。

それぞれの局が異なる事務を所管しているため、局全体としての回答を行う場合には、局長決裁を経る必要があります。

そのため、全庁的な照会については、照会元が局庶務担当課に依頼メールを送付し、局庶務が局内各部(または各課)に転送、その後、局内の回答を一本の文書に取りまとめて起案し、局長決裁の上提出、という手法をとるケースがほとんどです。

そのほうが、局長にご確認いただく際もスムーズですし、照会元がすべての回答を取りまとめる手間もかかりません。(例えば、すべての課から提出されたデータを照会元がひとつひとつ保存するだけでも、大変な手間ですよね。)

局庶務には年間500本程度の照会がやってくるので、この事務を行うために、私のような担当職員が一人配置されているのも納得できます。

②議会対応

市議会では、一年に4回の定例会が開催されます。

局庶務では、その本会議で議員さんから提出された質問について、局内の担当課に答弁の作成を依頼したり、他局との間で回答の作成を調整したりしています。

また、常任委員会や予算決算委員会で委員さんに配布する資料を取りまとめたり、委員会出席者(概ね課長以上)のための資料を作成したりするのも、大切な仕事の一つです。(こうして文字にすると一文で終わってしまうのですが、これがとても時間と労力のかかる事務なのです^^;)

「議会中の公務員は忙しい。」と言われますが、本当にその通りだと実感しています。

けれど、市民の代表である議員さんからの質問にひとつひとつ丁寧にお答えするためには、重要で、かつ必要な事務だと思っています。

③予算・決算の管理

予算・決算については基本的にはそれぞれの課で管理しているので、まずは自課の庶務として、予算額・決算額を把握してやりくりしています。(家庭でいうところの「家計簿」のようなイメージです。)

また局庶務としては、局全体の予算額・決算額を把握したうえで、財政課のヒアリング日程を調整したり、局全体で提出するものについて取りまとめたりしています。

 

そのほかにも、事務用品を購入したときの伝票処理や、出張命令書の作成、指定管理者選定委員会に関することなど、細かく列挙するとキリがなく、一度経験しなければイメージがわきにくいのが、「庶務」という仕事なのかなぁ、と思っています。

私自身、庶務一年目で右も左もわからない中、ヒーヒー言いながら半年間過ごしてきましたが、局全体、また市全体の動向を把握でき、予算・決算や議会の仕組みについても勉強できる、とてもやりがいのある仕事だと思っています。

地味ですし、事業を実施している係のような達成感はありませんが、視野が広がり、理解が深まるほど、やりがいを感じる仕事のような気がします。

「庶務」に抜擢されたら、ぜひ喜んで引き受けてみてください。

行政マンとして、一度経験しておいて損はない仕事だと思います。

この記事を書いた人:金治諒子
金治諒子

ライター活動をしている姫路市職員。二児の母。仕事も子育てもしたいけど、そろそろ無理がきかなくなってきた30代後半。

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